エアコンを運転するとブレーカーが落ちる場合、「室外機が故障しているのでは」と心配になる方もいるでしょう。
特に、室内機は動き始めても室外機が動作したタイミングでブレーカーが落ちる場合は、室外機側の不具合が関係している可能性があります。
また、契約容量の不足やエアコン本体の漏電、電源配線、専用回路などに問題があるケースも考えられるでしょう。
本記事では、エアコンでブレーカーが落ちる原因と室外機との関係、症状から原因を見分けるポイント、安全な対処法について解説します。
ブレーカーが落ちた時に安全に対処するための参考にしてください。
エアコンでブレーカーが落ちる原因は室外機だけではない
エアコンを使用するとブレーカーが落ちる場合は、室外機の故障だけでなく、エアコン本体の漏電や電気の使いすぎ、専用回路の異常など複数の原因が考えられます。
まずはどのブレーカーが落ちているのか確認しましょう。
室外機の漏電や絶縁不良が起きている
室外機は屋外に設置されるため、雨や湿気などの影響を受ける設備です。
内部の電気部品や配線などが劣化し、絶縁性能が低下すると漏電ブレーカーが作動する可能性があります。
特にエアコンを使うと漏電ブレーカーが落ちる、雨の日に症状が出やすいといった場合は、注意が必要です。
何度もブレーカーを上げて運転を続けないようにしましょう。
室外機のコンプレッサーなどに不具合がある
室外機には、冷媒を循環させるコンプレッサーやファンモーター、制御基板など複数の電気部品が搭載されています。
これらに異常が発生すると、運転開始時や室外機が動き始めた際に通常とは異なる電流が流れ、ブレーカーが作動する場合があります。
特に「室内機は動くものの、数分後に室外機が始動すると落ちる」といった症状では、室外機側も点検対象です。
ただし、利用者が室外機を分解して故障箇所を確認するのは避け、メーカーなどへ点検を依頼しましょう。
エアコンとほかの家電を同時に使いすぎている
室外機が動き始めたタイミングでブレーカーが落ちても、必ず室外機が故障しているとは限りません。
エアコンは運転状況によって消費電力が変化するため、電子レンジやドライヤーなどを同時に使うと、家庭全体の契約容量を超える場合があります。
ほかの家電を止めると改善するなら、容量不足の可能性を疑うとよいでしょう。
エアコン専用回路や電源配線に問題がある
エアコン本体や室外機ではなく、エアコンへ電気を供給する回路側に原因があるケースもあります。
コンセントやプラグの接触不良、配線の劣化などがあれば、発熱やショート、漏電につながる可能性があるためです。
エアコンだけを使用しても専用ブレーカーが繰り返し落ちる場合は、機器だけでなくコンセントから分電盤までの配線も確認する必要があります。
焦げや変色、異臭などが見られる場合は電源を入れ直さず、電気工事店へ点検を依頼してください。
落ちたブレーカーの種類から原因を確認する
一般的な住宅には、家庭全体の使用電力に関係するブレーカー、漏電を検知する漏電ブレーカー、各回路を保護する配線用ブレーカーなどがあります。
エアコン使用時にブレーカーが落ちたら、最初に分電盤を確認し、どのブレーカーが作動しているかを見てください。
メインブレーカーが落ちる場合は容量不足を確認する
家庭全体に関係するブレーカーが落ちる場合は、契約容量を超えて電気を使用している可能性があります。
エアコンを運転しながら電子レンジやIHクッキングヒーター、ドライヤーなどを使っていた場合は、一度それらを止めて確認しましょう。
エアコン単独なら問題なく運転できるのであれば、室外機故障ではなく家庭全体の容量不足が原因だった可能性があります。
エアコン専用ブレーカーが落ちる場合は本体や回路を確認する
ほかの部屋では電気を使えるのに、エアコン用のブレーカーだけが落ちている場合は、エアコン本体や専用回路に原因がある可能性があります。
エアコン専用ブレーカーを一度上げても再度落ちた場合、ブレーカーをOFFにして点検・修理を依頼しましょう。
無理に何度も運転すると発煙・発火につながる危険もあるため、何度も復旧操作を繰り返さず使用を中止してください。
漏電ブレーカーが落ちる場合は漏電を疑う
エアコンを使用した際に漏電ブレーカーが落ちるのであれば、単純な電気の使いすぎとは分けて考える必要があります。
室内機、室外機、電源コード、専用回路などのどこかで漏電している可能性があるためです。
家電本体が原因ならメーカー、住宅内の配線が原因なら電気工事店での対応を依頼します。
あわせて、原因が判明するまではエアコンを使用しないようにしましょう。
ブレーカーが落ちるタイミングから原因を考える
エアコンの電源を入れた直後に落ちるのか、それとも室外機が動き始めてから落ちるのかによって、確認すべき場所は変わります。
また、冷房時は問題がないのに暖房時だけ落ちる、雨の日だけ症状が発生するといった違いも原因を探る手掛かりになります。
電源を入れた直後に落ちる
リモコンで運転を開始した直後や電源プラグを差し込んだだけでブレーカーが落ちる場合は、エアコンの電気回路などに不具合がある可能性があります。
もし、ほかの電化製品を使っていなくても頻繁に落ちる場合には、故障や漏電が疑われます。
一度コンセントを抜ける状態なら使用を停止し、そのままメーカーなどへ相談してください。
室外機が動き始めると落ちる
エアコンを運転して室内機から風が出た後、室外機が動き始めるタイミングでブレーカーが落ちる場合は、室外機側のコンプレッサーやファンモーター、制御系統なども原因候補になります。
室外機は冷暖房運転に重要な機器であり、内部には高い電力を使用する部品もあります。
ただし、同じタイミングで家庭全体の電力使用量が増えて容量を超える場合もあるため、室外機故障とは断定できません。
エアコン単独運転でも繰り返す場合は点検を依頼してください。
暖房時だけブレーカーが落ちる
冷房では問題なく使用できても、暖房運転中だけブレーカーが落ちる場合があります。
エアコンの消費電力は一定ではなく、外気温や運転状況によって変化するためです。
そのため、冬場にほかの暖房器具や家電と同時使用した際に家庭全体の容量を超えるケースも考えられます。
ただし、エアコン単独でも落ちるなら故障や漏電の可能性を含めて点検してください。
雨の日にブレーカーが落ちる
晴れた日は問題ないものの、雨が強い日や雨の後だけ漏電ブレーカーが落ちる場合は、屋外にある室外機や周辺設備への水分の影響が考えられます。
室外機はもともと屋外設置を前提に作られていますが、機器や配線などが劣化していれば絶縁不良が生じる可能性があります。
もし、雨天時だけ症状が出る場合は、その情報も修理担当者へ伝えてください。
エアコンでブレーカーが落ちた時の対処法
ブレーカーが落ちた時は、原因を確かめようとしてエアコンを何度も動かすのではなく、まず使用を中止してください。
その後、落ちたブレーカーの種類や同時に使用していた家電、室外機周辺の状態などを確認します。
もし、安全を確認できない場合は自身で復旧作業を続けないことが大切です。
まずエアコンの運転を停止する
エアコン専用ブレーカーや漏電ブレーカーが作動した場合は、リモコンでエアコンを停止し、再運転を繰り返さないでください。
特に一度ブレーカーを戻しても再び落ちるのであれば、何らかの異常が残っている可能性があります。
エアコン専用ブレーカーを戻した後に再度落ちた場合、ブレーカーをOFFのままにして修理を依頼しましょう。
ほかの消費電力が大きい家電を止めて確認する
家庭全体のメインブレーカーが落ちている場合は、エアコン以外に使用していた家電を確認してください。
電子レンジやドライヤー、IHクッキングヒーターなどを同時に使用していたなら、それらの電源を切った状態で確認します。
ほかの家電を止めれば問題なくエアコンを使用できるのであれば、契約容量の不足が原因だった可能性が疑われます。
室外機は目視できる範囲だけ確認する
室外機について自身で確認する場合は、分解せず、周辺に異常がないかを目視する程度にしてください。
異物によって吸込口や吹出口がふさがれていないか、明らかな破損がないかなどを安全な位置から確認します。
ただし、ブレーカーが落ちる直接原因を利用者が室外機内部まで調査するのは避けましょう。
室外機が原因と考えられる時にやってはいけないこと
室外機に原因がありそうでも、カバーを開けて内部の基板や配線を確認したり、水分を乾燥させるために分解したりすることは避けてください。
また、「一度だけなら大丈夫」とブレーカーを何度も戻してエアコンを運転するのも危険です。
自身で確認する範囲は、室外機やコードの外観までに留めましょう。
濡れた室外機や配線へ触れない
大雨や浸水の後に症状が出た場合は、室外機周辺の電気部品や配線へむやみに触れないでください。
室外機は屋外使用を想定した設備ですが、経年劣化や損傷があれば水分が電気系統へ影響する可能性があります。
また、漏電が発生している状態では感電するおそれもあるため、雨天時にブレーカーが落ちたからといって、自身で室外機のカバーを外して水分の有無を調べるのは危険です。
ブレーカーを何度も上げ直さない
ブレーカーが落ちるたびにレバーを戻し、エアコンを繰り返し運転することは避けてください。
エアコン専用ブレーカーを上げても再度落ちる場合、本体に不具合がある可能性があり、そのまま使用すると発煙・発火のおそれがあります。
一度だけ容量超過で落ちたのか、不具合によって繰り返しているのかを区別することが重要です。
エアコン単独でも再発するなら使用を止めましょう。
エアコンの修理と電気工事は依頼先が異なる
ブレーカーが落ちる原因によって、相談先も変わります。
エアコンの室内機・室外機自体に不具合がある場合は、メーカーや購入店、エアコン修理業者へ相談します。
一方、分電盤からエアコン用コンセントまでの固定配線やブレーカーに異常がある場合は、電気工事店による点検が必要です。
エアコン単独でも落ちる場合はメーカーや購入店へ相談する
ほかの家電を止めてもエアコン専用ブレーカーが繰り返し落ちる場合や、室外機が動き始めるたびに症状が出る場合は、エアコン本体の故障が疑われます。
その際は、メーカーの修理窓口や購入店へ相談しましょう。
型番と症状、落ちるタイミングを伝えると相談しやすくなります。
専用回路やコンセントに異常がある場合は電気工事店へ相談する
エアコン本体ではなく、専用コンセントの焦げや配線の劣化、ブレーカー本体などに問題がある場合は電気工事店へ相談してください。
電気工事店では、専用回路や分電盤の状態を確認し、必要に応じてコンセントやブレーカー、固定配線を修理します。
特に漏電ブレーカーが落ちる場合は、測定によってエアコン側なのか住宅配線側なのかを切り分けることが重要です。
自身で分電盤内部の配線を触ったり、ブレーカーを交換したりするのは避けましょう。
設置直後から落ちる場合は施工業者へ確認する
新しいエアコンへ交換した直後からブレーカーが落ちるのであれば、長年の使用による故障だけではなく、設置条件や電源接続などに問題がないか確認する必要があります。
購入したばかりなら自身で配線などを変更せず、いつからどのような条件で症状が出るのかを施工業者へ伝えてください。
まとめ|エアコンでブレーカーが落ちる時は室外機を含めて原因を確認しよう
エアコンを使用するとブレーカーが落ちる場合は、室外機の漏電やコンプレッサーなどの不具合だけでなく、家庭全体の容量不足、エアコン専用回路、コンセントや配線の異常など複数の原因が考えられます。
特に、室外機が動き始めたタイミングでエアコン専用ブレーカーが落ちる場合や、雨の日だけ漏電ブレーカーが作動する場合は、室外機側も点検対象となるでしょう。
一方、ほかの家電を複数使用している時だけメインブレーカーが落ちるのであれば、契約容量を超えている可能性があります。
エアコン単独で使用した場合にも繰り返し落ちるかどうかが、原因を考える際のポイントです。
ただし、原因確認のために何度もエアコンを運転することは避けてください。
エアコン本体や室外機が原因ならメーカーや購入店、住宅側のブレーカーや固定配線が原因なら電気工事店へ相談し、安全を確保したうえで原因に合った修理を行いましょう。